終身保険とは

 終身保険とは、保険保障期間が一生涯にわたる死亡保険のことをいいます。生きている限り保証が続くほか、被保険者が所定の高度障害の状態になった場合は以後の保険料の支払いが不要となり同額の保険金を受け取ることができるものもあります。

 終身保険は、加入年数によって解約返戻金が増えます。保険料の払込期間が終了した後は、解約返戻金を年金払いや介護保険へ選択できる終身保険もあります。

 通常、保険金請求から約1週間で保険金を受け取ることができるため、死亡後の整理費用や葬式費用に充てられるほか、相続税対策や学資などの目的として活用されることがあります。

 昨今の低金利、マイナス金利政策の影響を受け、多くの円建て終身保険は発売停止に追い込まれ、外貨建て終身保険が多く発売されていますが、複数の保険商品の比較が大切です。

終身保険の必要性

 終身保険は、掛け捨ての保険と比べて貯蓄性がある分次のような必要性があると言われています。

①遺族に残すお金としての必要性

 終身保険は、死亡保険金を死亡後の整理費用や葬式費用に充てることができるため、遺族に残すお金として必要性があると言われます。

②いざという時の借入金としての必要性

 解約返戻金の一部(約8~9割)を借入金として借りることができます。もちろん利息はかかりますが、解約返戻金という担保があるため、スムーズな借入ができるため、いざという時のための借入金としての必要性から保険に加入する人も多くいます。

③老後の生活資金としての必要性

 死亡を待たず、返戻率が高い時に解約返戻金を老後の生活資金として受け取ることができるため、貯蓄の一つとしての必要から保険に加入する人も多くいます。
 ただし、以前のように保険料を大きく上回るような保険は少なく、ほとんどが元本割れするものですが、本来の死亡保険金としての役割と貯蓄としての2つの役割をするものとして需要があります。

終身保険の種類の比較

 終身保険には、①変額終身保険、②低解約返戻型終身保険、③定期付終身保険・アカウント型保険があり、それぞれ次のような特徴があります。

①変額終身保険の比較

 変額保険とは、保険会社が用意する投信信託などの運用実績に基づいて、死亡保険金や年金額、解約返戻金の金額が変動(増減)する保険です。

 この保険は、国内外の経済情勢や資産の運用実績によっては大きな保障を期待できますが、一方で株価の低下や為替相場の変動によるリスクが発生するものです。

変額終身保険のメリット

 変額終身保険の保険料は、終身保険の中で割安なのが最大のメリットです。
 変額終身保険は投資による影響を受けますので、長期間の保険加入(長期間の投資)により、リスクが分散し、運用効果が期待できます。

 したがって、保険料が安い若いうちに加入することで、保険料の安さに加え、投資の運用効果により、死亡保険金や解約遍歴んが増加する効果が期待できるため、若い世代に特に向いているといえるでしょう。

 もちろん、単なる投資ではありませんので、保険内容そのものにも注意して決めることが必要です。

[check] 外貨建て変額終身保険
 変額終身保険の中には、「外貨建て変額終身保険」と呼ばれるものがあります。その名の通り、保険料を米ドルやオーストラリアドルなどの外貨に両替して、外貨で運用を行う変額終身保険のこと、保険金は為替相場の影響を大きく受けるのが特徴です。
 通常の変額終身保険が為替の影響によって、より投資性が増したものになります。
 外貨建て変額終身保険は主に金融機関で取り扱われており、一時払いの外貨建て保険になります。
 加入時と比べて円安の場合には払込保険料よりも多めに受け取ることができます。
 また、商品によっては円建ての終身保険より保険料がかなり安い場合があります、
 年齢・利率などにより保険消費により大きく条件が異なりますので、複数の商品との比較が必須です。
 下記の通りデメリットもありますので、あくまで選択肢の一つとして検討の価値はあります。

変額終身保険のデメリット

 上記の通り、運用次第では投資の運用効果が期待できる反面、運用がうまくいかない場合は解約返戻金は減額されることがあります。

 ただし、基本保険金額(死亡保険金の最低保証額)は保障されています。したがって、中途解約をしない予定の場合にはおすすめの保険です。

[check] 外貨建て変額終身保険
 加入時と比べて円高の場合には払込保険料よりも低い金額しか受け取ることができません。
 さらに、手数料・為替手数料・解約控除額がその他の保険より高い場合が多いようです。

②低解約返戻金型終身保険の比較

 低解約返戻金型終身保険は、保険料の支払期間中に解約すると受け取れる解約返戻金を通常の終身保険より低く抑えることで安い保険料を設定した商品のことです。
 低解約返戻金型終身保険は、解約返戻金を70%に設定されている分、保険料も割安に設定されており、無理のない金額で加入することができます。

低解約返戻金型終身保険のメリット

 保険料は安いものの、保険料の支払期間が経過すれば、通常の終身保険と同レベルの解約返戻金に上昇します。
 したがって、途中解約の予定がない人におすすめの保険商品です。

[check] 喫煙の有無
 低解約返戻金型終身保険には、喫煙の有無で保険料が変わるものと変わらないものがあります。例えば、オリックス生命「RISE(ライズ)」は喫煙の有無による保険料の違いはありませんが、マニュライフ生命「こだわり主審保険v2」は非喫煙者は保険料がさらに割安になります。

[check] 三大疾病の特約
 低解約返戻金型終身保険には特約が付加できるものものがあります。
 例えば、「三大疾病診断保険料免除特約」が付加できるものであれば、がん・急性心筋梗塞・脳卒中で所定の状態になった場合に保険料が免除されます。保険料免除に加え、保険料はすべて支払ったものとみなされrため、解約返戻金が上昇する仕組みです。
 → 損保ジャパン日本興亜ひまわり生命「一生のお守り」、マニュライフ生命「こだわり主審保険v2」などが有名です。

[check] 介護の特約
 介護保険の要介護1、又は2以上その他の所定の状態になった場合に保険金の支払い対象となる「介護一時金特約と認定された場合」を付加できるものもあります。
 → 損保ジャパン日本興亜ひまわり生命「一生のお守り」、東京海上日動あんしん生命「長生き支援終身」などが有名です。

[check] 介護前払特約
 短期払いの場合、介護前払特約が自動で不可されます。
 要介護4又は5以上に認定されると、生前に保険金を受け取る特約です。
 → オリックス生命「RISE(ライズ)」が有名です。

低解約返戻金型終身保険のデメリット

  外賀建ての終身保険を選択した場合、保険料の支払い、保険金の受取り、資産運用を外貨建てで行うのが基本となります。(円建て特約が付加できるものもあります。)
 保険金の受取りや解約返戻金の受取額が為替相場の影響を受けますので、その時点での為替如何ではリスクを伴います。したがって、保険金受取り、解約返戻金の受取りまで金額の把握はできません。さらに、手数料・為替手数料・解約控除額がかかることも頭に入れておかなければなりません。

③定期付終身保険・アカウント型保険の比較

 以前から存在する保険で、かつては大手の生命保険会社の主力商品となっていました。
 支払った保険料を積み立て部分と保障部分に一定の範囲内で自由に設定できる保険です。しかし、通常の終身保険に死亡保険金が定期保険としてプラスされ、特約の部分が多くを占めており複雑な保険で、結果として保障内容が大変わかりづらいと言わざるを得ません。

定期付終身保険・アカウント型保険のメリット

 保険加入後、早い段階で死亡した場合には死亡保険金を受け取った分だけメリットがあると考えられます。

定期付終身保険・アカウント型保険のデメリット

 様々な特約を付加するため、必要のない保険に加入しがちになります。さらに、更新ごとに保険料がアップします。
 かんぽ生命「ながいきくん」「新ながいきくん」などが有名です。
 おそらく、郵便局時代から加入していて、なんとなく安心だから、なんとなく入っている保険の代表例です。
 定期保険に関しては10年定期しかありませんので、10年ごとに保険料があがります。
 
 特に理由がなく、なんとなくという保険が真っ先に見直しの対象となるべきでしょう。