長生き時代を迎えて

 ほんの数十年前までは人生50年だった日本人の平均寿命も、男女とも年々延び続け、90歳まで生きるのは、女性で半数以上、男性でも1/4以上というまさに「人生100年時代」が到来しました。
 このような長生きの時代を迎えて、かつて考えられなかったリスクがあります。それが、「長生きリスク」です。

長生きリスク

 生命保険は、ケガや病気に備えるということが前提で作られていましたが、寿命が伸び続ける昨今では、長生きリスクに備える保険が登場しました。
 まさに、時代を反映したもので、各保険会社新しく長生きリスクに備えるための保険を発売しています。

長生きリスク保険

 長生きリスク保険といえば、「トンチン保険」です。トンチン保険は、契約者が早く亡くなった場合には受け取れる年金や死亡保険金は、払込保険料の総額を下回ります。その分、契約者が長生きした場合の原資が増えるのです。
 つまり、長生きした場合には返戻率が上がり、長生きをすればするほど受け取れる年金が多くなるお得な保険ということになるのです。
 これが、「トンチン年金」が「長生きリスク保険」と呼ばれる理由です。

長生きリスク保険の必要性

 病気よりも、長生きリスクの方がある意味問題があるかもしれません。
 病気は国民皆保険制度の下で、国民健康保険をはじめ公的保障が十分に整っています。特に、高額療養費制度を利用すれば、自己負担の上限額以上の負担は必要ありません。

 しかし、長生きした場合に貯蓄が底をついてしまっては生きることができません。長生きしたからといって厚生年金や国民年金は増やしてくれません。むしろ、年々減っていく時代です。

 したがって、ケガや病気に備える医療保険よりも長生きリスクに備える保険の必要性が注目されているのです。

トンチン保険とは

 トンチン保険とは、イタリア、ナポリ生まれの銀行家であるロレンツォ・トンティがその原案を考案した保険(フランスの財政改善のための年金制度)のことをいいます。
 その原案者であるトンティ(Tonti)という名前から、トンチン(tontine)年金と呼ばれています。

トンチン年金の仕組み

 トンティの考案は、大量の資金を広く募集し、その資金提供者をその年齢層によって分類し、それぞれの層ごとに資金提供に対する利息相当を生存者に分配する仕組みです。
 トンチン年金は、これを生命保険に活用したもので、死亡時の保険金を抑えることで、長く生存した者が多く保険金を受け取れるという仕組みになっています。

トンチン保険のメリット

 トンチン保険の最大のメリットは、上記の通り、「長生きリスク」に備えることです。厚生労働省によると、日本人男性の平均寿命は約81歳、日本人女性の平均寿命は87歳。年々上昇傾向です。

 長生きしたのはいいけど、貯蓄が底をついてしまっては元も子もありません。
 かつて、年金保険に加入していた人も多いかと思いますが、おそらく支給が70歳~80歳までの有期年金が多いのではないでしょうか。当時の平均寿命からそれくらいまでの支給があれば、あとは厚生年金や国民年金で困らないだろうという設計だったと考えらます。

トンチン保険のデメリット

 トンチン保険の最大のデメリットは、長生きしない場合はまったく意味がないことです。その分が長生きする人の年金の原資になります。

長生きリスク保険(トンチン保険)の返戻率ランキング

 現在人気の長生きリスク保険(トンチン保険)は次のとおりです。返戻率のランキングで掲載しています。
 いずれの保険も、男性88~90歳、女性93~95歳が損益分岐点(払込保険料と受取保険料が同額になる時点)です。

  1. 太陽生命(100歳時代年金)
  2. 日本生命(グランエイジ)
  3. 第一生命(ながいき物語)